「ひとり時間」の贅沢さに気づいたとき。今までの生活が豊かに変わる!

読書と映画とカフェ巡りで、自分を満たす
「最近、ひとりの時間が増えたなぁ」
子どもが成長し、家の中が静かになった。夫は相変わらず忙しく、週末もなんとなくすれ違う。若い頃には”誰かと一緒じゃないと寂しい”と思っていたのに、今は”ひとり時間って、案外悪くない”と思うようになってきた。
でも、最初の頃は正直、どう過ごしていいのかわからなかった。自由だけど、ちょっと心細い。静かだけど、何か物足りない。
そんな”宙ぶらりん”な時間の中で、少しずつ自分の楽しみを見つけていった。
今回は、私が40代後半から意識的に楽しむようになった「ひとり時間の過ごし方」について、読書・映画・カフェ巡りを中心に、感じたことや工夫を綴ってみたいと思います。
■読書:ページをめくるたび、心が旅する
本を読むのが好きだった。けれど、子育てや仕事に追われていた頃は、本を開く余裕なんてなかった。数ページ読んだら寝落ちしてしまう。そんな日々。
でも、ひとり時間が増えてから、ふと図書館に足を運んでみた。静かに並ぶ本の背表紙を眺めているだけで、心が落ち着いていくのを感じた。
読書のいいところは「どこにいても、誰といなくても、別の世界に行ける」こと。
ある日は、明治時代の女流作家の物語に胸を打たれ、またある日は、海外のミステリーに夢中になったり。人生や人間関係について、深く考えさせられるエッセイも、心にそっと寄り添ってくれる。
最近のお気に入りは、40~50代の女性作家による随筆集。誰かの生き方や感じ方を読むと、「自分だけじゃないんだ」と肩の力が抜ける。
私は、カフェや公園に本を持っていって読むのが好き。ページをめくる音と、コーヒーの香り。何気ないその時間が、今の私にとってかけがえのないものになっている。
■映画:心が動くとき、人はまた元気になる
読書と同じように、映画もまた”心の旅”だと思う。映像と音に包まれて、自分とは違う人生を体験することができる。
ひとりで映画館に行くなんて、昔はちょっと勇気がいった。まわりはカップルや友達同士ばかりに見えて、「寂しい人だと思われないかな」なんて気にしていた。
でも、一度思い切って行ってみたら、その快適さにびっくりした。一人で観に来ている人も意外に多かった。
自分の好きな時間に、観たい作品を、誰にも気を遣わずに楽しめる。泣いても笑っても、自由。終わったあとに余韻を味わいながら、カフェに寄るのもまた最高。
邦画、洋画、ドキュメンタリー、アート系など。映画を観ると、心が動く。そして、心が動くとき、人はまた元気になるのだと思う。
■カフェ巡り:小さな非日常を味わうひととき
「どこか、ひとりでゆっくりできる場所が欲しい」そう思って、カフェを探すようになったのは、数年前のこと。
最初は近所のチェーン店。でも、だんだんと個人経営の小さなカフェを探すのが楽しみになった。
古民家を改装した落ち着いたカフェ。
本棚があるカフェ。
店主が選んだ器でコーヒーが出てくるカフェ。
スイーツが評判の隠れ家的カフェ。
”ひとりで入るのが苦手”と言う人もいるかもしれないけど、むしろひとりの方が歓迎される空気のお店もたくさんある。
私は、手帳を広げて予定を見直したり、本を読んだり、ぼーっと外を眺めたりする。たまにノートを開いて、感じたことを書き留めたりも。
「ただ座って、コーヒーを飲む」それだけの行為が、なぜこんなに心をほぐしてくれるのだろう。
カフェという空間には、小さな非日常がある。そして、その”ちょっとした特別感”が、日々の暮らしを豊かにしてくれる。
■「ひとり」が「さみしい」から「うれしい」へ変わるとき
以前の私は、ひとりで何かをすることに、どこか後ろめたさや寂しさを感じていた。「友達がいないと思われないかな」「ひとりでいるのって、ちょっと悲しいことかも」
でも今は、ひとり時間が持てること自体が、すごく贅沢で幸せなことだと感じる。
誰にも気を使わず、自分の”今”を丁寧に味わう時間。それは、自分と向き合うことであり、自分を大切にすることでもある。
読書をして、心の栄養をもらい、
映画を観て、感情を揺さぶられ、
カフェに座って、自分の呼吸を取り戻す。
そんな時間があると、また家族にも優しくなれたり、明日を前向きに迎えられる自分になれる。
■まとめ:ひとり時間は、自分に還るための場所
「ひとり時間の楽しみ方」とは、何か特別なことをするというよりも、”自分と仲良く過ごす練習”なのかもしれません。
静かな時間の中で、好きなことに夢中になれること。それは、これまで家族や仕事のことで後回しにしてきた「自分自身」と、ようやく再会できる時間でもあります。
無理して何かをしなくてもいい。
本を一冊読めたらそれで十分。
映画を観て心が動けば、それだけで豊か。
カフェでひと息つくだけでも、自分を大事にしている証。
そう思うと、日々の生活にある”小さなひとり時間”が、とても大切に思えてくるのです。
あなたにとっての、ひとり時間の楽しみ方はなんですか?
もしまだ見つかっていないのなら、ちょっとだけ外に出て、自分の心が動くものを探してみてください。きっとそこには、新しい自分との出会いが待っています。